ToDo:
原因判明
openoffice.orgには icu 3.6のソースが組み込まれており 自前でコンパイルして使っているのだが、portsが configure時にCPPFLAGSに渡している -I/usr/local/includeが自前のヘッダーへの パスよりも先に使われているために、 コンパイル時に ports/devel/icuでインストールされている icu 3.8.1のヘッダーが使用され icu 3.6のライブラリーとの リンクに失敗していました。
本来は、Makefile側を修正して-I/usr/local/includeの 優先順位を下げるべき所だが、面倒なので/usr/local/include/layoutと /usr/local/include/unicodeを一時的に名前を変えてごまかすことに
character(len=32) :: fn fn='/dev/null' write(*,*)'Open10' open(10,file=fn,status='UNKNOWN') write(*,*)'Open11' open(11,file=fn,status='UNKNOWN') write(*,*)'Open12' open(12,file=fn,status='UNKNOWN') end
コンパイラ | OPEN動作 |
g95 0.91 20080220 | すべて成功 |
g77 3.4.6 | すべて成功 |
gfortran 4.2.4 20080305(prerelease) | open(11,...)で失敗 |
gfortran 4.3.1 20080306(prerelease) | open(11,...)で失敗 |
Intel Fortran 7.1 | open(11,...)で失敗 |
Intel Fortran 8.1 | すべて成功 |
character(len=32) :: fn fn='/tmp/fortran.txt' write(*,*)'Open10' open(10,file=fn,status='UNKNOWN') write(*,*)'Open11' open(11,file=fn,status='UNKNOWN') write(*,*)'Open12' open(12,file=fn,status='UNKNOWN') read(12,'(a)')fn write(*,*)fn read(11,'(a)')fn write(*,*)fn end
コンパイラ | OPEN動作 | READ時のファイルポインタ |
g95 0.91 20080220 | open(11,...)で失敗 | N/A |
g77 3.4.6 | すべて成功 | 独立 |
gfortran 4.2.4 20080305(prerelease) | open(11,...)で失敗 | N/A |
gfortran 4.3.1 20080306(prerelease) | open(11,...)で失敗 | N/A |
Intel Fortran 7.1 | open(11,...)で失敗 | N/A |
Intel Fortran 8.1 | すべて成功 | 独立 |
調査の範囲では、dup2(2)で上書きするための Logical Unit Numberを 確保するのに/dev/nullを多重OPENするという戦略は移植性が無い。
Intel Fortran 7.1から 8.1への挙動の変化が謎ではあるものの、 g77とことなり Fortran95規格ベースで実装されている gfortran/g95の挙動を 見る限り「同一ファイルへの多重OPENは禁止」は Fortran仕様的に何らかの根拠があると思われる。
integer :: i write(*,*)'Open10' open(10,status='SCRATCH') write(*,*)'Open11' open(11,status='SCRATCH') write(*,*)'Open12' open(12,status='SCRATCH') do i=1,1000 write(11,*)'New' enddo do i=1,10000000 write(10,*)'Test' enddo end
コンパイラ | SCRATCHファイルの可視性 | SIGINT時の動作 |
g95 0.91 20080220 | 不可視 | N/A |
g77 3.4.6 | 可視 | すべてのファイルが消える |
gfortran 4.2.4 20080305(prerelease) | 不可視 | N/A |
gfortran 4.3.1 20080306(prerelease) | 不可視 | N/A |
Intel Fortran 7.1 | 可視 | すべてのファイルが残る |
Intel Fortran 8.1 | 可視 | SIGINT時書き込み中のファイルが残る |
調査の範囲では、dup2(2)で上書きするための Logical Unit Numberを 確保するのにSCRATCHファイルをOPENするという戦略では、 プロセス中断時に一時ファイルが残留する可能性がある。
つまり、一時ファイルがファイルシステムに残留する可能性や 多重OPEN禁止の実装まで考慮すると... OPEN文にmkstemp(3)とunlink(2)を組み合わせて 自前で実装するしか一般解が無いと言うことに...
どうやら、gfortranに関しては/dev/null(正確にはisatty(3)が真となるもの
stat(2)の結果、!S_ISREG()が真となるもの[訂正2008/03/18])
に対しては、unbufferedspecial_file[訂正2008/03/18]な
取扱いになり、regular fileと異なる振る舞いをする。
従って、dup2(2)で上書きするための Logic Unit Numberを 確保するのに/dev/nullを OPENする代わりに regular fileを OPENすると挙動が違うことに...
このために、mkstemp(3)とunlink(2)を組み合わせたitopenbuf_の 再実装はうまく動きませんでした。
パス名を新たに生成可能かつ、
isatty(3)が真になる!S_ISREG()が真になる[訂正2008/03/18]というと
使えそうなのは名前付きパイプかな?
とすると、mkdtemp(3) + mkfifo(2) + unlink(2) + rmdir(2)か...
これまでの分析に基づいて、多重OPENの禁止処理にかからずに dup2(2)での上書き用の Logical Unit Numberを確保するコードを 実際に実装してみる。
有効にするには、sad.confへ以下を追加すること
USE_NEW_FORTRAN_OPEN_SIM=YES
動作は、/tmpに openbuf.で始まる 0700な一時 directoryを作って(mkdtemp(2))、 その中に名前付きパイプfifoを作成し(mkfifo(2))、 OPEN文で開いた後、 unlink(2)と rmdir(2)で後始末する。 一時ファイルの race conditionに対する安全性は、 mkdtemp(2)が予測不能な名前で ownerしかアクセスできない directoryを作ることに依存しています。
itfopenread_G77.fで実装されているOPEN文での DISP修飾のエミュレーションも unlink(2)で再実装する。 system経由の実装だと、/bin/shと/bin/rmを実行するために fork(2)とexecve(2)が2回づつ呼び出されるという パフォーマンス面での不利もあるが、 /bin/shを通過するためにシェルが解釈するメタ文字を含む パス名を正しく扱えない問題がありました。 (好き好んで、そんな変態的なパス名を一時ファイルに 使う上位層はいないはずですが...)
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